コーヒーを通じて、人生を豊かにしたい/LiLo Coffee Roasters 中村 圭太さんインタビュー

コーヒーを飲んでいて面白いなと思うのは、同じコーヒーでもその背景にある考え方がロースターごとにまったく違うことです。どんな価値観で豆を選び、どのように焙煎し、どんな一杯として届けたいと思っているのか。そうした話を聞くことで、コーヒーの感じ方が変わってくる気がしています。
これから、ロースターの方々にお話を伺うインタビュー企画を定期的に掲載していきます。

記念すべき第1回目にご登場いただくのは、大阪・心斎橋のLiLo Coffee Roasters(リロコーヒーロースターズ)の中村圭太さんです。

リロコーヒーさんは、ロースタリー、喫茶、ファクトリーなど、さまざまな角度からコーヒーを表現しているお店です。

今回、実際にお話を伺って感じたのは、それぞれが別々にあるようでいて、すべてが「コーヒーを通じて、人生を豊かにしたい」という想いでつながっていたことでした。
味や焙煎技術だけでなく、コーヒーを通じて人とつながること、そして日々の暮らしや人生を少し豊かにしていくこと。
そのような考え方が、リロコーヒーさんの店づくりの根っこにあるのだと今回の取材で感じました。

今回は、そんな中村さんとのインタビューを対談形式でお届けします。

今回のスピーカー

コーヒーを通じて、人生を豊かにしたい

西尾:本日はよろしくお願いいたします。今回が初回のロースターインタビューということで、私も少し緊張しているんですけど、さっそく始めさせていただいてもよろしいでしょうか?

中村:こちらこそ。本日はよろしくお願いします。

西尾:まず、リロコーヒーさんってロースターだったり、心斎橋にリロ珈琲喫茶さんがあったり、コーヒーだけでなく餃子だったり、本当にいろんな形態をやられているなという印象なんですけど。

中村:そうですね。「LiLo(リロ)」という屋号のもと、コーヒーを軸にいろいろな形で展開しています。

西尾:では、各店舗ごとのコンセプトとか役割を、簡単で結構なので教えていただいてもよろしいですか?

中村:まず、LiLo Coffee Roasters、リロ珈琲喫茶、LiLo Coffee Factory、あとは京都にIN THE COFFEE KYOTO(イン ザ コーヒー キョウト)というお店があって、コーヒーの業態自体はこの4つになるんですけれど、そこにECも加わります。簡単に言うと、LiLo Coffee Roastersが「好きを見つける入り口」、リロ珈琲喫茶が「一杯を深く味わう場所」、LiLo Coffee Factoryが「焙煎とクオリティを支える拠点」、IN THE COFFEE KYOTOが「コーヒーを料理のように表現する場所」というイメージです。

コンセプトで言うと、僕らがもともとどこからスタートしてるかというと、やっぱりスペシャルティコーヒーに出会って人生変わったというところなんです。僕自身もそうですし、オーナーの堀田もそうなんですけど、人生が変わったんですよね。

西尾:はい、私もスペシャルティコーヒーに出会ったことがきっかけで今こんな活動をしているのですごく共感します。

中村:そうですよね。人それぞれどういうふうに人生が変わるかはいろいろあると思うんですけど、僕自身もスペシャルティコーヒーに出会って、すごい人生が豊かになったりとか、日々が彩られているというか、そういう体験をしてるので、みなさんにもスペシャルティコーヒーで人生を豊かにしてもらいたいなと思っています。

西尾:なるほど。まずそこがご自身の原体験なんですね。

中村:そうですね。ただ、「コーヒーって色々なものがあっていいよね」とは思うんです。コーヒーは多様なもので、スペシャルティコーヒーだけでもいろいろありますし、スペシャルティコーヒーではないコーヒーももちろん素敵な存在です。

そのうえで、僕たちは「コーヒーで人生が良くなった」と思っているので、コーヒーを通じて人生が豊かになる人が、一人でも多く増えたらいいなと。コーヒーは多様なので、表現の方法もいろいろあると思っていて。まだ完成しているとは思っていないんですけど、その一つひとつに合わせて、表現の仕方を変えているんです。

「好き」が見つかる入り口「LiLo Coffee Roasters(リロコーヒーロースターズ)」

中村:LiLo Coffee Roastersに関しては、スタートの場所ではあるんですけれど、ここは「好き」を見つけてもらう場所です。スペシャルティコーヒーに詳しいとかそうじゃないとか関係なく、いろんな人に来ていただいて、ここで何かしらの「好き」を見つけてもらう場所にしたいなと。入り口としての位置づけでやっています。

だからコーヒー豆も浅煎りから深煎りまで常に20種類用意してますし、抽出器具もいろいろある中で、ハリオのV60というコーヒー初心者でも使いやすい500円で買えるものをオープンからずっと使い続けてるんです。

西尾:家で淹れるとなった時も、だいたい皆さんV60から始めますもんね。

中村:そうそう。V60は、日本の中でもシェアが一番多くて、どこでも使えるし汎用性も高い。まずたくさんの種類の中から自分の「好き」を絶対に見つけられる場所で、入り口としての役割がLiLo Coffee Roastersですね。

一杯のコーヒーを、もっと深く楽しめる場所「リロ珈琲喫茶」

西尾:ありがとうございます。では、リロ珈琲喫茶さんは?

中村:リロ珈琲喫茶は、レトロな雰囲気を活かした喫茶店らしい内装が特徴です。LiLo Coffee Roastersは気軽に好みのスペシャルティコーヒーが見つかる場所なんですけど、コーヒーって突き詰めれば突き詰めるほど、深さがあるじゃないですか。だから喫茶は、空間とともにコーヒーを深く探求できる場所。空間もそうですし、サービスもそうですし、その喫茶店という空間の中でスペシャルティコーヒーとじっくり向き合っていただける場所という位置づけで、LiLo Coffee Roastersとは対照的なものとして、一杯のコーヒーを深く楽しんでいただきたいと思っています。

西尾:なるほど。LiLo Coffee Roastersが入口だとしたら、喫茶はもっと深く楽しむ場所なんですね。

中村:そうですね。

コーヒーの表現の仕方を、場所ごとに変えているだけ

中村:LiLo Coffee Factoryは焙煎所です。焙煎所では、最新のテクノロジーのPOURSTEADY(ポアステディ)という人がほとんど介在せずにコーヒーを抽出することができるものも置いています。また、Loring(ローリング)という完全熱風焙煎機もあったりして、最先端のものでおいしいコーヒーが作られる場所です。

わかりやすくいうと、最新の焙煎・抽出技術を用いておいしさを追求する「技術と品質の拠点」という位置づけですね。

IN THE COFFEE KYOTOは、2025年の9月にオープンしたまだ1年も経っていない店舗なんですけれど、スペシャルティコーヒーによるブレンドでこういう表現ができるんだよということを、「ブレンデッドコーヒー専門店」という形でやってます。
京都では大阪と違って、シングルオリジン中心ではなくて、僕たちは「ブレンデッドコーヒー」という呼び方をしていて、「コーヒーを料理する」という意識でコーヒーを捉えているんです。コーヒーだけでなく、コーヒーを使ったモクテルも出しているショップです。

大阪のシングルオリジン中心の店とは、また違うベクトルでやっているので、屋号も変えているという感じですね。このように、大阪の2店舗が「スペシャルティコーヒーの入り口と深め方」を、京都のIN THE COFFEE KYOTOが「コーヒーを料理のように組み立てて魅せる」という、それぞれ異なる役割を担っています。

西尾:IN THE COFFEE KYOTOさんは私も行ったことあるのですが、魅せ方がすごく面白いなと思いました。モクテルだったりフレーバーのイラストが描いてあったりして、初心者の方からしたらすごく分かりやすい入り口だなと。

中村:ありがとうございます。コーヒーの表現の仕方にはいろんなものがあるので、その表現を店舗ごとにそれぞれの形で変えてるということですね。

「Live in Love(リブ イン ラブ)」からうまれた名前

西尾:そもそも「リロコーヒー」さんの名前の由来も伺ってもよろしいですか?

中村:はい。ここのビルの3階にリロインベベという美容室があって、オーナーが堀田という美容師なんですけれど、リロはそこから取っているんです。

その「リロインベベ」という屋号をどうやって作ったのかというと、繋がりのなかで今を生きるという意味の「Live in Love(リブ イン ラブ)」という言葉があって。いろんな人との繋がりをとにかく大切にしたいという思いを込めて、Live in Loveの文字を変えて、「リロインベベ」という造語を作ったんです。そのリロインベベがやるコーヒーショップだから、リロを取って「LiLo Coffee Roasters」という名前になりました。

西尾:ありがとうございます。知らなかったので勉強になりました。すごい素敵な言葉ですね、Live in Love。先ほどお話されていた「人との繋がり」にも、そのままつながっているんですね。

中村:ありがとうございます。結局どの事業も大事にしてるのは、人との繋がり多様性ですね。

西尾:なるほど。では、餃子とかサウナみたいに一見コーヒーと離れて見えるものも根っこは同じなんですね。よろしければ、そのきっかけも聞いてみたいです。

新しいことは、いつも「タイミングと人」から始まる

中村:物件とか世の中のトレンドとかももちろんありますけど、新しく店舗を出すとか展開していくきっかけはいつもタイミングと人との繋がりですね。

直接的にコーヒーとは関係ないんですけど、餃子に関しては、店長はLiLo Coffee Roastersがオープンした頃から通ってくれていた常連さんで、スタッフみんなでよく通っていた餃子屋さんで働いていました。以前から「いつか一緒に何かできたら」という話はしていたのですが、コロナ禍で「いつでも迎えてくれる安心感のある場所」の大切さを改めて実感したんです。そんなタイミングで物件とのご縁もあって、「餃子とLiLoと〇〇と」が生まれました。「〇〇と」には、人やコラボ、自分自身など、いろんなものが入る余白を持たせています。誰でも自然と受け入れられて、自分の居場所だと思えるようなお店になればいいなと思っています。

西尾:なるほど。本当にタイミングと人ですね。

中村:サウナも、僕とオーナーの堀田が当時ハマっていて。コーヒーと通ずる部分というか、サウナって副交感神経と交感神経(リラックス時に働く神経と、緊張・活動時に働く神経)をうまくチェンジさせて気持ちよくなるものなんですけれど、コーヒーはどちらかというと交感神経優位になるところがあると思うんですが、リラックスするという効果もあるじゃないですか。だからその関係性が似ているなというところから、「コーヒーとサウナをコラボさせても面白いんちゃうか」ということで始まりました。

でも、いきなりサウナを作るのは難しいので、まずはグッズを作ったり、それこそ「チルアウト」というリラクゼーションドリンクをコーヒーと掛け合わせて作ったりもしました。

西尾:懐かしい。それこそ阪神百貨店でポップアップやられてましたよね。その時伺って飲みました。

コーヒーは、主役じゃなくても「媒介」になれる

西尾:一見全然違う業種に見えても、そこにコーヒーがあると繋がるんですよね。コーヒーの可能性って面白いなと思います。

中村:そうですね。「コーヒー自体が主役」というよりも、コーヒーがありとあらゆるものの「媒介」になると思っているんです。コーヒーがあるからつながれて、いろんなところに行けて。

実際、僕自身、コーヒーがなかったらこんなに人とつながってないだろうし、もちろん餃子屋やアパレルとのご縁も、外国人の方々とのつながりもなかったと思うんです。それこそ、山本さんと一緒にフィリピンやミャンマーの農園に行かせてもらったこともありましたが、そんな経験ができたのも、コーヒーがあったからこそできたことなんですよね。

だからこそ、「コーヒーをきっかけに生まれる人とのつながりや可能性」をもっとたくさんの人に知ってほしいと思っていて、僕たちはそれをやっていきたいですね。

西尾:本当にすごいですよね。私もいろんなコーヒー屋さんに行きますけど、そこから日本だけじゃなくて世界中に友達ができたりするんで、本当にコーヒーの一杯ってすごい可能性があるなって感じます。

中村:そうなんですよね。コーヒーって、世界で一番飲まれている飲み物だと思うんです。そういう意味でも、一生かけてやるに値する仕事に出会えたなって。そんなコーヒーからはじまる体験を、一人でも多くの人に経験してほしいなと思います。ここは、結構ポイントかもしれません。

西尾:すごくポイントだと思います。たぶん今のお話って、お店づくりにも全部つながってますよね。

中村:そうですね。まずコーヒーを知ってもらう役割を僕たちがやっていけたらなと思うので、こんな風にいろんな方向からコーヒーを伝えているんです。

ただ、コーヒーの魅力を知らない人もたくさんいらっしゃるじゃないですか。知ってもらったうえで選ぶかどうかは、その人の自由だと思っています。だからまずは、間口を広げる取り組みをいろいろやっているんです。

一つの焙煎やスタイルをとことん突き詰めていらっしゃるロースターさんもたくさんいて、それもとても素敵な在り方だと思います。そうしたいろいろな方がいる中で、僕たちは「間口を広げる」という役割を大事にしているという感じです。

西尾:ロースターさんの中には、すごく職人気質な方もいますもんね。私はそのままの姿勢でいてほしいと思っているんです。ただ、コーヒーを知らない人からすると、緊張してしまうようで。だからこそ、私は「コーヒーって楽しいよ」と伝えられる立場でいたいなと思っています。

中村:本当にそうですね。「この焙煎しかやりません」というくらい何かを極めるのも素晴らしいことだと思います。この業界は、コーヒーを通じてハッピーになってほしいと思っている方ばかりです。そういういろいろな方がいる中で、僕たちの役割はこうですよというのを大事にしています。

全部に真剣に向き合ってやっているということ

西尾:はい。ここまでのお話を伺ってリロコーヒーさんは「間口を広げること」をすごく意識されてるのだと感じたのですが、だからこそ、「こだわりがないのでは」と誤解されることもあるのではないですか?

中村:結構言われるんですよ。浅煎りから深煎りまで用意していますし、インフューズドも取り入れていますし、ウォッシュドのシンプルでクラシックなコーヒーも好きですし。だから「何でもやってるよね、こだわりあるの?」みたいに言われるんですけど、むしろ逆で。こだわりがあるからこそ、これだけ幅広くやっているということが伝わってほしいなとは思います。

コーヒーって、どのスタイルにも全部違う魅力があって最高なんです。それを知ってほしいから、ひとつに絞らず、全部に真剣に向き合ってやっているということですね。

西尾:ありがとうございます。では、その流れでここからはもう少し具体的に豆とか焙煎のお話も伺っていきたいです。

「たくさん表現ができる」ということ

西尾:スタンドと喫茶では扱うコーヒーも違ってくると思うんですけど、いろんな業態をやることで、選べる豆や表現できる豆の幅も広がってきたのではないですか?

中村:そうですね。最初は小さいところからスタートしているのですが、やっぱり最初が一番大変で学びも多かったです。僕たちがやりたいのは「いろんな表現をして、いろんな人にコーヒーを知ってもらうこと」なのですが、規模が小さいとできることってすごく限定されてしまうんです。お客様が少なければ売り上げも上がらず豆も買えない。繋がりも少ないから、世の中にいろんな豆があるということすら知る機会がない。そういう状態でした。

西尾:今のリロコーヒーさんからは想像できないですね。

中村:だからこそ、ちゃんとしっかりお店を経営して、売上を伸ばして、豆をたくさん買えるようになって、たくさん表現できるようにならないと、やりたいことはできないなというのは実感しています。まだまだなんですけど。でも、豆をたくさん買うということはめっちゃ正義やなと思いますね。当たり前のことのようで、すごく大事なことだと思います。

最優先するのは、シンプルに味

西尾:では次に、豆を選ぶ基準について伺いたいです。産地、生産者、価格などいろいろな要素があると思うんですけど、中村さんはどこを見て豆選びをされているんですか?

中村:そうですね。最終的には、ひとつのファクターだけで決めるわけではもちろんなくて、全部を考えたうえで決めています。ただ、最優先しているものが何かというと、これだけは絶対に外せないというのは、すごくシンプルなんですけど、です。

西尾:味。もう少し詳しく教えてください。

中村:エンドユーザーであるお客様が、おいしいと感じてもらえるということが何より大事なので。「じゃあこの味で提供したらお客様が喜んでいただけるだろうな。」ということが明確に分かる。そして、自分たちが自信を持って出せるものがあるというのが一番大事です。

ただ、単純に「味が美味しい」ということだけではもちろんないんです。この味は今のラインナップの中だったらどういう魅せ方になるだろうかとか、他との兼ね合いでこの味だったらどういう味の表現で届けられるかなとか。ブレンドで使うにしてもこの味だったらこういう要素になるから使えるだろうなとか。結局、判断のベースは、全部味なんです。

西尾:なるほど。

中村:で、その味を裏付けるものとして、生産者さんの思いだったり、テロワールだったり、品種だったり、いろんなものがあると思うんですけど、その順番が大事という感じですね。

「美味しい」の表現はいろいろあるので、誰かが美味しくないと感じても、別の誰かが美味しいと感じる場合もあるじゃないですか。だから、そのあたりの幅は、かなり広く持っていると思います。「この味なら、こういうお客様にこんな届け方ができるだろう」ということが想像できたときに買うという感じですね。

西尾:味わいを確認するときは、ご自身だけでカッピングして決めていくんですか?

中村:僕と、もう一人のQグレーダーを持ってる子が働いているので、二人で決めています。メインは僕が決めているんですけど、その彼がどう感じるかを重視しています。あとは、ここでカッピング会をやってるメリットとして、下で営業しているスタッフとか別店舗のスタッフも入れ替わりで上がってきてくれたりするので、そういう時に彼らの意見を聞いたりもします。

西尾:では、ここからは焙煎や豆のお話に入っていきたいんですが、まず、今は月にどれくらい焼かれているんですか?

中村:もちろん上下はしますが、平均で月2トンくらいですね。

西尾:焙煎機はローリングですか?

中村:はい、ローリングの15キロです。

西尾:ありがとうございます。そのまま焙煎機のお話も伺いたいのですが、なぜ熱風式のローリングを選ばれたんですか?フジローヤルのように直火や半熱風で焼きたいというロースターさんが多い印象があったので、どうしてなんだろうと思って気になりました。

中村:そうですね。一番の理由は、安定性があって、再現性が高くて、その豆自体の個性を一番明確に表現できる焙煎機だったからですね

僕たちがやりたいのは、生豆の個性を壊さずに、そのポテンシャルを最大限に引き出すこと。ローリングはそれができる焙煎機だったんです。

焙煎によって味が変わるというのは重々承知してるんですけど、焙煎によって自分たちの味を作りたい。ということがファーストに来るわけじゃなくて、その豆の個性を100%全力で出すということをしたいと思っていて。

そこにローストエラーがあったり、変なこだわりのある焙煎が加わってしまうと、その素材を邪魔してることになってしまう。だから、そういう邪魔が一番少ない焙煎機だと僕自身が信じて、ローリングを選びました。

西尾:邪魔しないという基準なんですね。

中村:もちろん人によって意見は違うと思うんですけど、完全熱対流のコンベクションで焼き切ることで、ローストエラーが出ない。プロファイルさえしっかりしていれば、いつ、誰が焼いても同じように仕上がる焙煎機だと僕自身は思っています。

西尾:そうなんですね。お話を伺いながら「ローリングを使っているロースターさんってどこだったかな」と考えていたんですが、思い浮かぶのは浅煎りが得意なロースターさんばかりで。ローリングで深煎りって、実際どうなんですか?

中村:一見、ローリングは深煎りには向いてないとかも言われたりするんですけど、全然そんなことなくて。最初は難しかったんですけど、やり方をいろいろ考えたり、試行錯誤を繰り返したりして、それも全然OKになりました。

深煎りにしても、個性がちゃんと残る豆

西尾:ありがとうございます。そのお話を聞くと、具体的な豆のこともすごく聞きたくなりますね。海ノ向こうコーヒーの方でご購入いただいているパプアニューギニアとインドネシアの豆について伺ってもよろしいですか?

パプアニューギニア ジワカ ウィルトン農園 ウォッシュ Aを選ぶ理由

中村:パプアニューギニアに関しては、もちろんきっかけは味なんですけど、オープンからずっと使い続けてる東ティモールの豆とパプアニューギニアのジワカが味も見た目のアピアランスもすごく似ていたんです。

西尾:なるほど。そういうきっかけなんですね。

中村:東ティモールがちょっと足りなくなったタイミングがあった時に、その代替としてすごく適していたというのが最初の入口ではあるんですけど。僕自身は東ティモールとはまた違った美味しさがあるなと思って使っています。

特徴的な酸があるとか、華やかだとか、そういうタイプではないんですけど、中煎りから中深煎り、深煎りにすると、甘みとボディのバランスがすごく良くて。うちでは深煎りにしているんですけれど、ブレンドでも使わせてもらっています。

西尾:味以外の部分でも、パプアニューギニアならではの魅力ってあるんですか?

中村:パプアニューギニアはハーバルな部分も個性として出てくるんですけど、一番は、熱風の僕の焙煎にも耐えてくれる豆なんですよね。具体的に言うとちょっと長くなるんですけど、要はめちゃくちゃ高火力でずっと焼き切れるんです。最後の方に火力を落としていくのがセオリーだったりするんですけれど、熱風の場合、火を落とすと熱が中に入りすぎて焦げてしまうんです。だから逆に、あげるぐらいの勢いで焼き切るんですけど、ただ、それをやると弱い豆は味が抜けてしまうことがあるんです。でも、あの豆は力強さがあって耐えてくれるというか。甘みとかボディ感というのも、ローリングで焙煎しても落とすことなく出てくれる。それがすごく良くて使ってます。

西尾:なるほど。その力強さとは、どこから来ているんでしょうね?

中村:「その背景ってどこにあるんかな」と僕も考えたりするんですけど、品種のことだったり、生産の丁寧さだったり、そういうところなのかなと思います。プロフィールを読んでいても、日本によく来てくださっている生産者さんですよね。日本的な丁寧さというか、手選別だったり。コーヒーって、生豆も含めて、全部のセクションで丁寧な仕事であればあるほど美味しくなると思うんです。

その辺りって、日本によく来られていることからの想像でしかないんですけど、なんかすごい丁寧に作られてるというところが、アピアランスにも出てるし、綺麗なんで、いいなと思って使ってるという感じですね。

矢野:嬉しいです。実際、ジワカの農園の方たちは日本が好きで、日本人が好きな味を研究しているんですよ。

中村:あ、そうなんだ。

矢野:もちろんアピアランスが第一なんですけど、そのうえで味作りも、厳選してちゃんと考えてやってくれていて。

中村:あのじわっと出てくる甘さ。日本人は好きだと思うんですけど、ああいう甘さって、深煎りにしたときに感じられる豆と感じられない豆があるんです。あの豆にはそれがある。だからありがたいし、使いたいなと思っています。

西尾:すごい、そこまで見て選ばれてるんですね。めちゃくちゃ面白いです。

中村:それで、さっき言った話に戻すと順序なんですよ。僕もまず味ファーストで入って、「これどこから出るんだろう」と思って確認したりすると、生産者の情報がある。そういう順序が大事なんです。

生産者のことを語るのが悪いとは思っていないんですけど、僕らはそこをメインでやる立場ではないと思っているんです。経験としては生産国には行きましたけど、餅は餅屋だと思ってるんで。信頼できるインポーターさんと繋がって、「めっちゃいい豆を、プロのみなさんが選んでください。僕たちはそれをちゃんと焙煎して、お客様に届けるところをめっちゃちゃんとやるんで」という役割分担が大事だと思っています。

西尾:農園に行きたいという方が結構多いので、新しい視点でした。

中村:それはそれでいいんですけど、僕らはそこまでやっぱり上手くできないですし。それに、いろんなインポーターさんと繋がりたいとも思ってるんですよね。それもリロのコンセプトと一緒で、それぞれのインポーターさんの強みがあると思うんです。アジアの豆をしっかり扱ってくださる海ノ向こうコーヒーさんのようなインポーターさんと出会えたことで、アジアの豆にも幅広く出会えるようになったのがすごくありがたいです。

インドネシア クリンチマウンテン コピ ジェルク スマトラ式 G1を選ぶ理由

西尾:ありがとうございます。では、その流れでインドネシアの方も伺いたいです。こちらはまた少し違う良さがあるんですか?

中村:インドネシアも、結構パプアニューギニアと似てる部分はあるんですけど、より深煎りにしてもハーバルな感じが残ってくれるんですよ。

深く焼けば焼くほど、どうしてもビターさやキャラメル的な甘さが先行して、ハーバルな部分は消えてしまいがちなんですけど、この豆は、深煎りにしてもハーブ感がちゃんと残る。だから唯一無二感が出るんですよね。

さっきの話と通ずるんですけど、深煎りに耐えてくれるところ、ボディ感があるところも含めて使っています。でも一番大きいのは、やっぱりハーバルな部分が残ることかな。

西尾:実際、どんな方が買ってるんですか?あと、もし可能なら価格感も聞いておきたくて。

中村:パプアニューギニアは今ブレンドでしか使っていないんですけれど、どちらも100gで1,200円です。インドネシアの方はやっぱり深煎りが好きな方が多いですね。うちは現状、外国人のお客様がとても多いので。

西尾:そうなんですね。どこの国が多いんですか?

中村:店舗によって違うんですが、アジア圏の方、中国、香港、台湾、タイ、シンガポールあたりが多いですね。北欧の方とか欧米の方も多くて、全体だと外国人が8割なんですけど。

西尾:本当に。日本のロースターさんってアジア圏の方にすごい人気ですよね。

矢野:そういうお客様が来られた時って、自国の豆が置いてあったらやっぱり反応あるんですか?

中村:ありますあります。「いつでも飲めるから…」という感じではなくて、喜ぶ人の方が多いですね。実際にコーヒー豆を買って帰られる方もいらっしゃいます。

たくさんあるからこそ、バリスタが必要になる

西尾:ここまでのお話を伺っていると、LiLoさんの豆選びって、希少性だけでも、単純なスペックだけでもないんですね。

中村:そうですね。味ファーストではあるんですけど、ロースターをやっていたら「この豆欲しい」、「あの豆も欲しい」というのが、めちゃくちゃあると思うんです。でも実際は予算やストックの兼ね合いで、買えるものと買えないものがどうしても出てきます。

その点、LiLo Coffee Roastersは常時20種類以上を揃えていて、しかも入れ替わり立ち替わり、めっちゃ変えているんです。だからすごく恵まれていて、とにかくいろんな豆を出したいなと。希少価値の高いものも、ずっと同じ生産者から買い続けているものも、「新しくこんなのが出ました」というものも出しますし。それができるようになったのが嬉しいですね。

ただ、これだけあると、お客様にとってはどう選んだらいいか迷ってしまうこともあると思うんです。だからこそ、バリスタの価値があると考えていて。20種類以上ある選択肢の中から、お客様のお話を伺い、その方に合う3〜4種類をご提案する。その役割を担うことが、人にしかできない価値だと思っています。

大切なのはファーストインパクト、ポテンシャル、スイートネスの3つの軸

西尾:なるほど。そこまで含めてリロコーヒーさんらしさなんですね。では、味そのものとしては、リロコーヒーらしいコーヒーとはどんな感じなんですか?

中村:味を作るときに、ここだけは絶対外せないというのがあって。
それが、

  1. ファーストインパクト
  2. ポテンシャル
  3. スイートネス

焙煎においても、抽出における味作りにおいても、基本的には絶対押さえるということですね。

「リロコーヒーらしい豆」というのは、捉え方もこの3つの強弱もいろいろあると思うんですけど、この3つがちゃんとある豆だなという感じになってると思います。だから、毎日飲みたくなるようなコーヒーもあれば、「こんな豆あるんだ」と驚くコーヒーもあって、一括りにはできない。どっちもあるし、どっちもリロのコーヒーです。ただ、その根底にあるのは、さっきの3つです。

西尾:ファーストインパクトとは、一口目の印象ということですか?

中村:そうですね。一口目に印象が残る、という感じです。驚いたときも印象に残ると思うんですけど、「あ、これホッとするな」という一口目も、印象に残ると思うので。

正解がないということに納得できるようになること

西尾:ありがとうございます。すごく分かりやすいです。では、その味づくりの流れで、焙煎そのものについても聞いてみたいんですが、焙煎はいつ頃から始められたんですか?

中村:LiLo Coffee Roastersが12年前にオープンしているので、そこからですね。趣味程度に手網でやったことはあったんですけれど、それはもう本当に趣味ぐらいで。ちゃんと焙煎というものに接したのはリロからです。

西尾:初めて焙煎をする方ってうまく焼けないとか苦労している方が多いイメージなんですけれど、難しかったところや苦労したことみたいなエピソードがあれば教えていただきたいです。

中村:焙煎には決まった正解がないので、最初はそれをどう捉えたらいいのか分からず、戸惑うこともありました。

西尾:ああ、なるほど。

中村:「正解がない」ということに納得できるようになるまでは、少し時間がかかるかもしれません。いい焙煎、悪い焙煎はあると思うんですけれど、「これが正解」というのは本当にそれぞれだと思うので。日本人は特に、正解を求めたくなるところがあるんですよね。でも、結局、自分で正解を見つけるしかないんです。そこを楽しいと思えるまでには時間がかかると思うんですけれど、そこが大事なところですね。

最初の頃は、手探りの状態が続きました。それでもお店は成立させないといけなかったので、最初の店は、半年間ほぼ一人で立ち続けていて、「1年である程度黒字にできなければ、また別の道を考える」という条件でスタートしていたんです。

西尾:そうだったんですね。しかも、焙煎を覚えるだけじゃなくて、お店として黒字にしないといけないので、なかなかですね。

中村:そうなんです。このビルのオーナーさんも「なかなか長く続くお店が少ない場所」だとおっしゃっていて。これまでにネイルサロンやおにぎり屋、雑貨店などが入れ替わってきた場所だったんです。それで、なんとかならないかというのをこの建物の関係者全員に相談していて。うちのオーナーは美容師なんですが、コーヒーもすごく好きで、サロンの中でお客様に自分でコーヒーを淹れて出していたんです。当時、焙煎はやっていなかったんですけれど、知り合いのところからずっと東ティモールの豆を仕入れて使っていたんです。ただ、毎回味にばらつきがあることが気になっていて、「これだけコーヒーが好きなんだから、焙煎も自分たちでやりたい」と思っていたんです。

そこにタイミングがあって、「僕がやるか」となって。僕は当時、次の道を模索していた時期だったので、「やるか、焙煎」「やります」というのがスタートですね。

西尾:へえ。それってかなり大きな転換点ですよね。

中村:そうですね。おかげさまで、本当に1年で黒字にしていくという条件もクリアできて。1年目の焙煎機は、元々1キロの焙煎機を1階に置いてやっていたんですけれど、それでは手狭になって、2年目で今に近い形になっていった感じです。

本当は、2年目からローリングを買いたかったんですけれど、値段も当時1,000万円前後だったので、いきなりそこまでの投資をするのは、2年目でどうなるかわからない中では慎重にならざるを得なくて。ただ「いずれ完全熱風の焙煎機を買う」というのは決めていたので、それと対極にある直火の焙煎機を買おうと検討していた時期もありました。

ローストエラーを出さないことが、大前提

西尾ありがとうございます。では改めて伺いたいのですが、中村さんが何度かおっしゃっている「いい焙煎」とは、どういう焙煎なんでしょうか?

中村:さっきふれた内容にも近いのですが、ローストエラーを出さないことですね。
アンダーディベロップメント、オーバーディベロップメント、スコーチ、ベイクド。この4つが大会でもローストディフェクト(コーヒー豆を焙煎する工程で、温度管理と時間のコントロールの失敗によって生じる「風味の欠陥」のこと)として捉えられているものです。これを絶対に出さないというのが、まず大前提です。

そのうえで、その豆が持っているポテンシャルを100%引き出してあげる焙煎をしたいなと。素材以上のものを焙煎で出せるとは思っていないですし、焙煎以上のものを抽出で出せるとも思っていない。だからやっぱり、素材がめちゃくちゃ大事なんです。

だから、この素材を余すことなくちゃんと全部活かしきる責任があるかなと。なんなら、ここで我を出すと、豆の個性をマスクしてしまうと思うんですよね。だから、焙煎士ってコーディネーターだと思ってるんですよね。いろんな豆があって、それぞれがどういうポテンシャルを持っているかをちゃんと分かった上で、それを全部引き出す作業をしてあげる人。

「この焙煎技術によってすごいオリジナリティが出る」みたいには思っていなくて。そのためのいろんな知識を得てコーディネートする。そのコーディネート力を個性と呼ぶのであれば、それは「焙煎士の個性」という捉え方ですね。

大切なのは誰が焼いても同じように焼けること

西尾:ありがとうございます。すごく腑に落ちます。焙煎はお一人でやっているんですか?それとも後輩に教えたりしていますか?

中村:今ちょうど、さっきお話ししたQグレーダーを持っているスタッフに教えているところです。

西尾:ご自身の焙煎プロファイルを教えることに葛藤はないですか?

中村:ないです。むしろローリングを選んだのは、できるだけ可変要素を減らして、属人的にならない焙煎機が一番大事だと思っているからです。

僕がもちろんプロファイルは作るんですけど、僕が作ったプロファイルを再現することができるなら、いろんな人が再現していいと思っているので。僕以外の人が、僕が焼いたように焼けるということが大事なんです。じゃないと店舗が続いていかないんで。

西尾:そこも「サステナブル」という考え方につながっているんですね。

中村:そうです。これだけサステナビリティやサプライチェーンと言っているのであれば、それを実現できるようなことを自分たちのセクションでやっていかないといけません。属人的であればあるほどそれが実現しにくくなるので、そこは一貫させたいと思っています。

もちろんフェーズによって、お店の1年目とか2年目とかは「中村圭太の店」というような見せ方をして、お客様の集客をやっているフェーズはあるんですよ。オリジナリティや個性を出してお客様を集めるというブランディングのフェーズがあってもいいと思うんですけど。でも、僕がやりたいこととしてはそこじゃなくて、ずっと続けさせることが、スペシャルティコーヒーにおいて大事なことなので。やりたいことは、僕の独自性を出すことでも何でもないんですね。

プレッシャーは、夢に近づいている証拠。だからどんどん感じた方がいい

西尾:ありがとうございます。では最後に考え方の部分についても伺いたいです。焙煎もそうですし、お店を引っ張っていく立場でもあると思うのですが、プレッシャーとの向き合い方についてはどう考えていらっしゃるんですか?

中村:プレッシャー自体がネガティブだとは思っていないんですけど、ただ、責任はちゃんと感じなきゃいけないと思っています。長く続けること、規模を大きくすること、人をたくさん雇うことは、その責任の範囲と重さが増えることだと思うんです。

僕たちがやりたいことは、こんなに素敵なスペシャルティコーヒーを一人でも多くの人に知ってもらうこと。そのためにはたくさんの人に協力してもらうこともありますし、たくさんの人に伝えていく必要もあるし、人も増えていく。そうすると、プレッシャーはやっぱり比例して増えていくんです。

でも、それに対してネガティブな感情はないです。それは自分たちがやりたいことに対して、当然のことだと思っているので。そこをちゃんとプレッシャーとして感じることは、責任を負っている証拠だと思うんです。むしろ、プレッシャーを責任というふうに捉えるのであれば、もっともっと感じたほうがいいし、そこが重くなればなるほど嬉しいというか、自分たちがやっていきたいと思っていることにちゃんと進めているということだからいいなと思います。

西尾:確かに。プレッシャーは責任あってこそですよね。今、チームは何人くらいいらっしゃるんですか?

中村:今で32人ですね。

「しんどい」という言葉をあまり使わない

西尾:そんなにいらっしゃるんですね。では、10年以上お店を続けていて、しんどいなと思ったことも、もちろんあると思うんですけど、どんな感じで乗り越えてきたんですか?

中村:実は、あんまりないんですね。というのも、プレッシャーや責任があるときにネガティブに考え始めると、ネガティブな方向に引っ張られてしまうという、自分の人間的なところもあるので、そう思ったとしても、そういう言葉は使わないという習慣があるかもしれないです。

「しんどい」も、捉え方次第でポジティブに変換できると思うんですけれど、基本的にはマイナスの言葉だと思うので、あまり使わないようにしています。

リロコーヒーとは楽しい、おいしいを感じられるもの

西尾:なるほど。言葉の選び方から意識されているんですね。では最後の質問です。中村さんにとっての「リロコーヒーとは」で締められたらと思います。

中村:はい、もちろんです。リロコーヒーとは。どういうふうに言おうかな。まずやっぱり「楽しい」ということを、すべてのことにおいて感じたいんですよね。で、「楽しい」と「おいしい」はセットだと思うんです。

スペシャルティコーヒーは、その2つをセットにできるものだと思っていて。リロコーヒーから「楽しくておいしい」が伝われば、「そうなんや、飲んでみよう」となる。そこから「あ、スペシャルティコーヒーってこんなものがあるんだ」と知って、それを選んだら人生が変わったとか、それによって豊かになったという人が一人でも増えたらいいなと思っています。

だから、「楽しい」「おいしい」を感じられるもの。それがリロコーヒーですね。

西尾:すごくいいですね。すごくしっくりきます。

中村:分かりやすい言葉とか、シンプルでポジティブな言葉のほうが、たくさんの人に繋がって、広がっていくと思うんですよね。だから僕たちは、たくさんの人にとってのスペシャルティコーヒーを知るきっかけの最初の窓口になりたい。だからこそ、そういう言葉を選びたいんですよね。

西尾:改めて本日は本当に貴重なお話をありがとうございました。分かりやすく、シンプルに、でも楽しく伝えること。その大切さがすごく伝わってきました。

中村:ありがとうございます。

INTERVIEW & TEXT / KAE NISHIO