ロブスタ種、飲まず嫌いしていませんか?

こんにちは、海ノ向こうコーヒーで仕入や品質管理担当をしております岩﨑です。
※今回は特にスペシャルティコーヒーしか焙煎したことが無い方に読んで頂きたい内容になります。

さて、ロブスタ種に皆さまどんなイメージをもたれていますか?

検索エンジンで「コーヒー ロブスタ種」と入力すると予測変換で「コーヒー ロブスタ種 まずい」と結果が出ますね!

..........。まぁ分かっているんです。

多くの人がロブスタ種の事をアラビカ種より美味しくないと思っていること。実際に、ロブスタ種は缶コーヒーなどの原料、いわゆる工業用コーヒーとして利用されていることも多いのは事実です。

でも少し待ってください。
そもそもロースターの皆さんの中で、ロブスタを飲んだこと、焙煎したことがある方はどれだけいるでしょうか。
イメージに引っ張られて皆さん飲まず嫌いになっていないでしょうか?


私は、スペシャルティコーヒーからコーヒーの世界に入った方には、飲まず嫌いの方が多いと感じています。

「ロブスタをブレンドに加えることで、アラビカだけでは表現できない味わいを作り出せる」

数年前、そんなセリフを深夜ドラマで男前の俳優さんが言っていました。
確かに、老舗のロースターさんはブレンドの材料として、少量のロブスタを加えることはよくありますね。

皆さまこの言葉をどう捉えますか?
コマーシャルグレードのコーヒーしか無かった時代の古い考えだと思いますか?
もっと言えば、ブレンドのかさ増しにロブスタを使用している事を誤魔化す為に言っているのでは?と考えますか?

私は今でもこの考えは通用する。
そしてむしろ、高品質なロブスタ種が作られるようになってきたことで、ブレンドで表現できる幅はさらに広がっていると感じています。

まだスペシャルティコーヒーの概念が無かった時代、日本のロースターさんは、より美味しいコーヒーを作る為、ブレンドづくりに力を入れ、その店独自の味わいを追い求めていました。

その試行錯誤の中では、ロブスタも味を構成するパーツの1つとして考えられており、求める味わいを作る為にロブスタを入れてみる。という行為は当たり前の様に行われていました。

こうしてロブスタを扱う技術が成熟していきますが、スペシャルティコーヒーが広まるにつれ、ロースターのロブスタへの関心は薄れているような感じがします。

これは本当にもったいない。先人が残した知恵なのに。

岩﨑が前職、大阪の老舗のロースターで働いていた時の話。
ブレンド開発を任されていた私は、スペシャルティグレードのアラビカだけで当初検討していました。
しかし、お客様からのフィードバックでは「美味しいのは分かるけど、酸が強い、濃度が薄く感じる」とのこと。

どんな豆で配合を変えてもそこが解決せず、頭を抱えていると、この道50年の長老のようなロースターが試作品を飲んでぽつり。

ロブスタを2割入れるといいよ

ロブスタ入れるなんてありえんやろと始めは思いましたが、入れてみるとこれがいい塩梅になるじゃないですか。

これが私のロブスタの飲まず嫌いが治った瞬間です。
それからというもの、どんなブレンドでも困ったらとりあえずロブスタを2割入れるようになったのは言うまでもありません。

この記事を読んで少しでもギクリと感じた方。この機会に飲まず嫌いを直してみませんか?

最後に、海ノ向こうコーヒーで取り扱っているロブスタの商品をご紹介します!!