2024年1月17日、サフロンコーヒーのプロジェクトチームと一緒に訪問したのは、ポンサイ郡にあるフアドイ村。
ルアンパバーンから2時間と少し。途中からは舗装された道路もなくなり、がたがたの山道を進んだ先にある村です。
訪問した時期は乾季で空気も乾燥し、車が通ると砂けむりが舞い上がっていました。
集会所に到着すると農家さんたちが集まり私たちの到着を待ってくださっていました。
今回集まってくださったのはポンサイ郡にあるプロジェクトのターゲット村のうち、チョムチアン村、フアドイ村、ホーアイロンソン村の28人の農家さんたちです。
ポンサイ郡のもうひとつのターゲット村、ロンラット村の皆さんは村の会議があるようで今回は残念ながら不参加でした。
収穫の方法のこと
今回の訪問の目的は収穫の方法と虫対策、それから虫くいや病気になってしまったコーヒーチェリーの処理方法についてのトレーニングです。
「このくらい赤くなった実をとってくださいね」と、サフロンのスタッフたちが写真を見せたり、説明をしたり……
こちらは、完熟チェリー、少し黄色みが残るチェリー、まだ緑の熟れていないチェリー、黒くなってしまったチェリー、それぞれの1粒あたりのグラム数と、1㎏のチェリーを収穫するためにはそれぞれ何粒のチェリーが必要になってくるかを表したもの。
完熟チェリーであれば555粒収穫すれば良いのですが、未熟のチェリーだと888粒必要になるそうです。
完熟の方がもちろん品質のいいコーヒーに仕上がりますが、それだけではなくより効率的に収穫できるというお話を農家さんたちとも共有しました。
その他にもシェイドツリーの大切さや、コーヒー栽培で問題になる虫や病気のお話をしました。
「どんな木を植えたらいいの?」、「なんで病気になるの?」、「病気になったらどうしたらいいの?」、「シェイドツリーを植えるならどのくらいの間隔で植えるといいの?」
など、農家さんからのひとつひとつの質問に答えながら進めていきます。
虫よけのこと
お昼からは実践のワークショップです。 村で手に入るものを使って虫よけをつくります。
お酢、油、砂糖シロップ、レモン果汁、微生物の培養液、タバコの葉っぱを大きな鍋で煮詰めていきます。
完成したものを水で希釈して、散布用のポンプへ。集会所の向かい側にあるコーヒー農園で散布のデモンストレーションを行いました。
フアドイ村で暮らすクム族のチアッタさん。もち米やコーヒーを育てて生計を立てているそうです。
村の中でもコーヒー栽培に力を入れている農家さんの一人で、3000本のコーヒーを育てているそうです。
虫対策のことももっと勉強したいと積極的にデモンストレーションに参加してくださいました。
こちらは虫に食べられたり病気になってしまったりしたコーヒーのチェリー。
これも放置するのではなく、病気が広がってしまうのを防ぐために処理しなければいけません。
地面に穴を掘り、そこにそうしたチェリーをいれ、熱湯をかけて砂をかぶせて処理を行います。子どもたちもその様子に興味深々です。
収穫の方法からシェイドツリーの大切さ、虫よけ剤づくりにデモンストレーションと充実した内容でしたが、これで終わりではなく実際に日々農家さんに取り組んでもらえるようにしていくのも大切だと感じました。サフロンのスタッフのサポートのもと、継続的に農家さんとのコミュニケーションを深めていきたいと思います。