こんにちは!
海ノ向こうコーヒーインターンの那波多目(なばため)です。
先日、珈琲焙煎所旅の音さんでコーヒーの試飲会を行いました!
その名も「生産地に関わるコーヒーマン達との試飲会」。
今回のイベントは、コーヒーに関わる人「コーヒーマン」たちと一緒に、コーヒーを楽しみ、産地のストーリーを知ってもらいたいという思いから開催しました。
個性豊かなマイクロロット
試飲会で出されたコーヒーは、珈琲焙煎所旅の音からミャンマー ドープシュエ、GOOD COFFEE FARMSからグアテマラ ラス・ブリサス農園、海ノ向こうコーヒーからインドネシア バリ・ディボン。
これらは全て、マイクロロットのコーヒー。
味や香りが個性的なだけでなく、生産地のストーリーも個性豊かです。
*マイクロロットについては、こちらの記事に詳しく書かれています!
▶︎コーヒーの「マイクロロット」とは。
▶︎マイクロロットは誰のため。
ミャンマーのコーヒーは、ドープシュエという農家さんが栽培から精製まで手掛けたコーヒー。
海ノ向こうコーヒーと旅の音さんで立ち上げた、Farmers’ Pride Projectのロットです。
ドープシュエは、コーヒーの道15年のベテラン農家さんです。無農薬での栽培、収穫する際のチェリーの熟度にはかなりのこだわりをもっています。
彼女は、自分だけがおいしいコーヒーを作れたらいい、とは思っていません。
専門家などと積極的に交流し、得た知識を他の農家さんたちにも共有していきたいと考えているそうです。
続いて、グアテマラのコーヒー。
今回いただいたものは、ラス・ブリサス農園という4 haほどの小規模農園で作られたロットで、品種や収穫日をはじめ栽培に関する細かな情報まで知ることができます。
当日は、グアテマラ人のカルロスさんがお話をしてくれました。
インドネシアのコーヒーは、パックスラマットというちょっと変わり者の農家さんのロットです。彼はコーヒーチェリーの発酵に使う酵母をアレンジしてみたり、発酵時間を変えてみたりと常に理想のコーヒーを追い求めています。
ただ、好奇心が旺盛すぎるあまり産地担当の安田を困惑させることもしばしばだそうです…(笑)
そんな個性あふれるコーヒーたちを試飲している参加者の皆さまの表情は真剣そのもの。
きっと味の奥に広がるストーリーにまで想いを馳せてくださったことと思います。
個性やブレを楽しむ
多くのコーヒー産地では、大農園が周りの小規模農家からコーヒーチェリーを買い取り、それらを混ぜて精製し、販売するというのが一般的です。このやり方では、誰がどのコーヒーを作ったのか区別されないため、品質の良いコーヒーをつくった農家さんがきちんと評価されず、農家さんごとの個性を生かすこともできません。
もちろん世界中のコーヒー需要を満たすためには、安定した味と価格のコーヒーの供給が不可欠ですが、これだけでは「品質の良いものを作った農家さんをきちんと評価する」という部分がおろそかになってしまいます。
「意欲的な農家さんの想いを大切にしたい」
「個性やブレを飲む人に楽しんでもらいたい」
コーヒーマン達は、そんな思いで産地に足を運び、農家さんたちと直接向き合いながらコーヒーづくりに挑戦しています。
コーヒーの木の先にある未来
GOOD COFFEE FARMSの代表であるカルロスさんは、コーヒー農家さんにこのように問うそうです。
「あなたは、コーヒーの木の先に何が見えますか?」
たいていの場合、「グリーンビーン(コーヒーの生豆)」とだけ返ってくるそうです。
皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
グリーンビーンが収穫できたら焙煎しておいしいコーヒーを淹れることができます。そのコーヒーを販売することができます。
そして、販売するには、パッケージデザインやコーヒーをどのように流通させるかを考える必要があります。
高品質で個性的なコーヒーは、誰もが作れるわけではありません。
種を蒔いてから1杯のコーヒーができるまでには数多くの工程があります。
その中で自分が強みを発揮できる部分、やりがいを感じれる部分を見つけ、それを生業にできるようになる。それこそが、カルロスさんがコーヒーノキの先に見る未来だと言います。
コーヒーの味や品質が大切であることは言うまでもありませんが、それ以外の部分でも農家さんの個性を引き出せる、農家さんに機会を提供できるコーヒー屋でありたいと思う、今回のイベントでした。
イベントに登場したインドネシアのコーヒーはこちらから。
▼バリの湧き水コーヒー