おはようございます。安田です。
毎日会社のまかないを食べながら、季節が移ろうのを感じながらを日々をすごせるのっていいなーなんてことを思いながら暮らしています。
※ちなみにラオスにいる時は、ついつい、いきつけの屋台の麺とダックライスを交互に。なんて彩りのない食生活になったりします。
野菜や果物を食べていると、「もうこんな季節かー。」なんて嬉しいような寂しいような気持ちになったりするのに、コーヒーを飲んでいても、季節感を感じることってないですよね。
日本でコーヒーは育てられる地域はほとんどないので仕方ないとも思いつつ、まるで工業製品のように扱われることに、ときどき違和感を感じたりします。
コーヒーももちろん農産物。季節や地域によっていろんな顔をみせてくれます。
——————
今、ラオスは年で一番暑い時期。新年のお祭りがようやく終わり、少しずつ雨季が近づいてきています。
ちなみにこの時期、ラオスの農家さんたちのほとんどは焼畑の準備中。乾燥させておいた木々を燃やすことで、木々が蓄えていた栄養を土にかえします。
そして雨季がはじまる直前の5月くらいから、田植えをはじめます。
コーヒーの定植も同じく雨季前の5,6月です。(コーヒー栽培の詳細についてはまた別の機会に紹介します)
そこから3-4年かけて、果実をつけるようになります。大人になった木たちは今の時期から、雨を受けて、どんどん実を大きくしていきます。
11月、乾季にはいると少しずつゆっくり果実が熟していき、緑から黄色、オレンジから赤く色づいていき、ワインレッドくらいにまで熟したタイミングで、丁寧に一つ一つピッキングされていきます。
収穫期は、収穫のたびにその日に精製を行う必要があるので農家さんたちは大忙し。ロンラン村では、10月中にお米の収穫がだいたい終わるので、その頃からみなさんコーヒーモードにはいっていきます。
2月まで収穫が続き、収穫期がおわると、収穫しきれなくて乾燥してしまった実を枝から大掃除。
産地によってはその後施肥を行い、一旦コーヒー畑での作業はひと段落。
そして加工を終えると、出荷されていきます。
そう先日、日本の港に無事ラオスの森コーヒーが届きました!
4月は僕らにとってはラオスの森コーヒーの季節だったりします。
※「ラオスの森コーヒー」は、4/25(水)から注文受付開始の予定です。
その後4/29(日)に初出荷、順番にみなさまのお手元にお届けします。
——————
コーヒーは果物。
そんなあたりまえのことに、おもいをはせるタイミングがすごく少ない。
僕ら八百屋がコーヒーをはじめてみて感じる違和感みたいなものも、もしかしたら大事なのかもしれない。なんてことを最近考えはじめています。
例えばトマト。ちょっと季節はずれですみません。
青いトマトより、赤いトマトのほうが美味しいですよね。
収穫したあとにも追熟しますが、できるだけ長く木の上で熟したトマトのほうが甘い。なんて言われます。
さらにさらに、あんまり肥料や水を与えすぎず、ゆっくりじっくり熟していったトマトのほうが味がのる、とも言われたりします。
そりゃあ、そうでしょう。
という声が一部から聞こえてきそうですが、それがコーヒーになるとどうでしょうか。
焙煎度合いや抽出の仕方、飲みかたでの違いはイメージできても、赤い味と青い実の味の違いはイメージしにくいのではないでしょうか。
僕の場合は2016年の夏、新卒で坂ノ途中に入社した後にウガンダで研修をしていたときのことを思い出します。
あのときは、農家さんが家の前に干している色とりどりのコーヒー豆をみて、「ああ、コーヒーってなんてカラフルで綺麗な果実なんだろう。」と思っていました。
カラフルなのは、熟度がバラバラだったから。
それを綺麗だと感じたのは、知らなかったから。
青いトマトの渋い味は想像できても、青いコーヒーチェリーの味をイメージはできませんでした。
じゃあ、農家さんたちもこの熟度による味のちがいを知らないのか。というと、そういうわけじゃないと思います。
だって、食べたらわかるから。
熟度の高いコーヒーはそのまま食べると甘いです。熟度を揃えたほうがおいしいコーヒーができる。
きっとそんなこと、たとえコーヒーを普段飲まなくたって、農家さんたちもイメージできてるんじゃないか、って思うんです。
じゃあ、それを知った上で熟度を揃えて収穫しようとしないなんて、なんて怠惰なんだ!
と頭ごなしに批判するのも、きっと違うんだと思います。
農家さんたちに、なんでお願いを聞いてもらえないんだろう。どうしたら伝わるんだろう。どこかにすれ違いがあるのか。みたいな試行錯誤を繰り返す日々です。
長くなってしまいましたね。ちょっとこのあたりで一旦失礼します。
続きはまた。