Coffee Japan Project のはじまり

早朝どこからともなく聞こえてくるお経の声、時折ふわっと香るお線香の香り。ルアンパバーンの一日が始まります。遠くには緑の山々を望み、メコンの流れが凛としています。

にぎやかなマーケットに、客引きをするトゥクトゥクのおじさんたち。観光客でにぎわう通りを一歩入ると、洗濯物を干す人々や、家族でごはんを食べるルアンパバーンの人々の日常を目にします。

そんなルアンパバーンの街中を離れ20分も車を走らせると、窓から見える景色はだんだん変わっていきます。民家の数は減り、幾重もの山々が重なり、道路を横切る牛たちにも出会います。学校へ歩いて行く子どもたちや畑で汗を流す人々の姿があります。

いつしか道路の舗装もなくなり、がたがた道へ。車の中で何度も頭をぶつけそうになりながら、砂ぼこりの中を進んでいきます。

たどりついたのはネットもつながらない、電気も水道も通っていない山岳地域の村。

ここが、私たち海ノ向こうコーヒーが一緒に取り組んでいく村です。

今回訪れた村の紹介

ロンラット村。

外からやってきた私たちに興味深々…でも少し恥ずかしそうにお家の陰からのぞく子どもたちの姿が、、

この地域にはラオ族やモン族、クム族など、生活や文化の異なる山岳民族の人々の暮らしがあります。ロンラット村ではお米やトウモロコシが人々の収入源です。

村で何か白いものが干してあるのが目にとまり、「これは何ですか?」と尋ねると、紙をつくっているのだそう。紙づくりも村の産業のひとつで、お土産もののポストカードやノートに加工されるのだそうです。

そんなロンラット村で他の現金収入の選択肢を広げるためにサフロンコーヒーは2022年からコーヒー栽培に取り組んでいます。この村では現在、コーヒー栽培に携わっているのは6農家さんだけ。苗木をつくるところからはじめ、この村のもっとたくさんの農家さんたちと一緒にこれからコーヒー栽培に力を入れていく予定です。

チョムチアン村。

バイクを乗りこなす子どもたちに、牛をひっぱる子どもたち、まだ明るい時間から酒を酌み交わす大人たち。にぎやかな雰囲気のその村には200家族ほどが暮らしています。コーヒーの木をはじめ、みかんの木にグァバの木、タバコの葉、ハイビスカスの花、植生豊かな村です。夜、上を見上げると満天の星空が広がり、天の川が綺麗に浮かび上がります。

ラオスの北部の村では、誰かを歓迎するときに犬をさばいて料理してふるまうという風習があるそうです。チョムチアン村のみなさんにご挨拶をしたその日、私たちもこの地域ならではのおもてなしをして迎えていただきました。

フアドイ村。

モン族の人やクム族の人が多く暮らす村です。ラオスの人々にとってはラオ語が共通言語。

学校ではラオ語の授業の時間もあるそうですが、同じ民族同士のふだんの会話はそれぞれの言語で行われます。

私たちの挨拶やワークショップも英語をラオ語へ、さらにラオ語をモン族の言葉へ。通訳を繰り返して行います。

ホーアイロンソン村。

10月半ば、ちょうどお米の収穫期真っ盛り。この時期、農家さんたちは畑に寝泊りしながら昼夜を問わず畑仕事に力を注ぎます。みなさん畑に行ってしまったのでしょうか……昼間のホーアイロンソン村に人影はなく、どこかしんと寝静まったような印象でした。村の集会所で私たちを迎えてくださったのは村長さんと副村長さん、村のリーダーの方々合わせて6人。これからこの村でコーヒー栽培に取り組んでいくことをお話して、稲刈りでお会い出来なかったみなさんにも改めて伝えていただくようにお伝えしました。

新たにコーヒー栽培に取り組んでいこうとする農家さん、コーヒーの木の手入れの仕方に困っている農家さん、もっとコーヒーの木を増やしていきたい農家さん、子どもたちや家族のために収入を増やしたい農家さん、自分のお店を持ちたい農家さん。それぞれの農家さんたちにそれぞれの関心や意思があって、このプロジェクトに関わってくださっていることを知りました。だからこそより多くの人にとって何かのきっかけや学びを共有していく機会をつくっていきたいと思っています。