マンデリンの焙煎度(浅、中、深)別飲み比べ

こんにちは!品質管理担当の脇坂です。
今回は、4月に入荷したばかりのインドネシア リントン マンデリン バタックブルーについて焙煎度別で味わいを見ていきたいと思います。

  • 深煎りのイメージが強いインドネシアを浅煎りにしてみたらどうなるの
  • ラインナップでも人気の高いバタックブルーのポテンシャルを再確認したい!

との思いでこの豆を選出しました~。

こちらの焙煎検証で使うのは、FUJI3㎏半熱風焙煎機。
3段階の焙煎度合いを焙煎ログと合わせて紹介し、商品について深堀りしていきますッ!

焙煎度別(浅、中、深)に
焙煎して、飲み比べてみた

【使用焙煎機】
FUJI ROYAL R-103 半熱風


【使用豆】
インドネシア リントン マンデリン
バタックブルー

 

入港月:2024年3月、水分値:12.4%、
密度:684g/L、水分活性値:0.65Aw(24/4/17現在)



【焙煎度別の目標設定】


浅煎り:フレーバーをしっかり感じるうえに甘いアフターが欲しい

中煎り:バランスの取れた味わい。心地よい余韻

深煎り:力強いがスムースで飲みやすい味わい


事前のカッピングではマンゴーを中心としたフルーツフレーバー、マンデリンらしいボディとアーシーを特に感じました。
その上で上記のように、各焙煎度別に狙いたい味わいを考え焙煎しました。(焙煎は、焙煎担当の中西さんにお願いしました!)



浅煎り

味わい

フルーツとハーブフレーバーをしっかり感じることができ、いかにもマンデリンらしい味わい。
温度変化により印象が大きく変わる液体で、冷めてくると落ち着いた印象に。
アフターでのシロップのような質感の甘さがより際立ちます。
浅煎りにしてはボディがしっかり感じられるので、タルト系のお菓子とのペアリングにも合いますね。

flavor note : mango,herbal,rich body,
syrup,tobacco

焙煎ポイント

投入から1ハゼまでROR10℃で推移していたところを、1ハゼ以降はROR9℃に変更。
排出まであまり火力を落とさずに焙煎することでフレーバーの発達を促すことを狙いました。
鋭い刺激的な香りから甘く柔らかい香りへの変化を目安に、 豆の色付きをみて煎り上げタイミングを判断しました。

投入量:2㎏

【温度の情報】
投入温度:170℃、ボトム:92.1℃/2分01秒、1ハゼ:176.6℃/10分34秒、煎り上げ温度:192.7℃

【経過時間の情報】
焙煎時間:12分18秒、ディベロップメント:1分44秒、目減り:84.5%

中煎り

味わい

非常にバランスの取れた味わい。長めの焙煎になったことで丸みのある質感に。
甘さが味わいの中心にあり、かつ豆自体が持つフレーバーはしっかり感じることができ、幅広い方に楽しんでいただけるコーヒーに仕上がりました。
味わいの抑揚を感じることができるので立体的に液体を楽しむことができ、私自身こちらが一番好みでした!
素朴なお菓子からチョコレートを使ったようなずっしり系のお菓子でもペアリングを楽しめますよ~。

flavor note : cookie,caramel,herbal,
sweet,round mouthfeel,long-aftertaste

焙煎ポイント

ディベロップメントタイムのRORを2.5℃にして焙煎時間を延ばすことで、柔らかい口当たりと甘さのあるアフターテイストを目指しました。
甘い香りから苦味を伴った香りに変化するタイミングと豆色がダークブラウンに変化し始めたのを目処に、2ハゼ前で煎り上げ。
苦味のある香りが先行する前に窯から出すよう意識しました。

投入量:2㎏

【温度の情報】
投入温度:170℃、ボトム:97.6℃/2分00秒、1ハゼ:177.1℃/10分11秒、煎り上げ温度:197.4℃

【経過時間の情報】
焙煎時間:16分13秒、ディベロップメント:6分02秒、目減り:81.25%

深煎り

味わい

甘さと苦みをしっかり感じられるボディかつスムースで飲みやすい味わいに。
するすると口に入っていくので気がついたら口に運んでしまうコーヒーです。
アフターにかけて香味が口いっぱいに優しく広がり、ほのかにオランジェットのような印象もあります。
ゆっくりとコーヒーを味わいたいときにぴったりな一杯ですね!

flavor note : dark chocolate,smooth,
herbal,smokey,bittersweet,blood orange

焙煎ポイント

1ハゼ後はROR5℃、2ハゼ以降はROR2℃へと下げて焙煎時間を延ばすことで、甘さと柔らかい質感のある飲みやすい味わいを狙いました。
バタックブルーの持つ個性は長時間焙煎にしても消えず、苦味や酸味、ボディのある立体的な味に仕上がります。
アイスコーヒーで飲むようなガツンとした苦味を引き出すなら、2ハゼ以降の火力をもう少し強めにして焙煎するのもおすすめです。

投入量:2㎏

【温度の情報】
投入温度:170℃、ボトム:102.2℃/1分54秒、1ハゼ:179℃/10分08秒、煎り上げ温度:212.8℃

【経過時間の情報】
焙煎時間:17分47秒、ディベロップメント:7分39秒、目減り:79.25%

いかがでしたでしょうか。
3種類の焼き方をしてみて、それぞれプロファイルの個性が出た結果となりましたね。
同じ焙煎度合いでも焼き方で印象は大きく変わりますので、皆様の焼いてみた感想やお気に入りの焙煎方法があれば是非教えてください◎

60名様限定! 焙煎豆サンプルのプレゼント

本記事でご紹介した、インドネシア バタックブルーの焙煎度別比較を皆様にも体験いただきたいという思いがあり、こちらの企画を開催しました。ご感想をSNSなどでシェアしていただければ幸いです。ご応募お待ちしております!!期間:2024年5月31日(金)のご注文まで

【プレゼント内容】
インドネシア リントン マンデリン バタックブルー
(浅煎り:20g、中煎り:20g、深煎り:20g)
合計60gのセット

【応募条件】
①海ノ向こうコーヒーショップサイトにて、 合計1kg以上の生豆小分け商品をご注文 ※全種類の生豆商品が対象となります。

②ご注文時の「連絡事項欄」に (焙煎度別比較サンプル 希望)と記入