オリジナルブレンドをつくりたいけど、どのように組み合わせを考えたらいいのか分からない。
問い合わせが多いご相談のひとつです。エスプレッソ、アイスコーヒー、シーズナル商品など、ブレンドの用途や作成方法も様々。「これっ」という正解もありません。
みなさんは、シーズナルブレンドを作る機会が多いのではないかと思います。春夏秋冬、それぞれの季節をイメージした味づくり。毎年悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
どのようにコンセプトを考えるのか。どのように豆の特徴を引き出しながら一つの味を作るのか。
今回はそんな皆さんのお悩みを解消するために、海ノ向こうコーヒー そとまわり担当 藤原と鍛冶が春をイメージしながらブレンドをつくしました。少しでも皆さんのヒントになれば嬉しいです。
今回、ブレンドに使用した豆はこちら
【JAS認証】東ティモール マイクロロット レヌマタ村
特徴は口の中にひろがる明るい酸味と甘いフレーバー。ジューシーな印象にも仕上がります。
【JAS認証】コロンビア シエラネバダ La Miel ウォッシュ
穏やかな酸質とソフトな口当たり。そしてアーモンドやチョコレートのようなまったりとした甘いフレーバーが特徴です。
ブルンジ トングウェ ウォッシングステーション ウォッシュ
アフリカ産コーヒーが持つミルキーなボディ感やティーライクなフレーバー。加えて、蜂蜜のような優しい甘さがどこか素朴な印象をもたらします。
ブレンドとは?
ブレンドとは、複数のコーヒー豆を配合をしたもの。産地や香味、焙煎度の異なる豆を組み合わせ、配合比率を調節することで単一商品とはちがう複雑な味わいを作り出します。
味のイメージから豆を決める
藤原(以下、藤):「まずはベースの豆から決めたいね。軽やかであっさりした味わいだと、東ティモールのウォッシュはどうかな?」
鍛冶(以下、鍛):「はっきりした味わいのコーヒーなのでベースに向いていると思います。他はどうしますか?」
藤:「コロンビア シエラネバダのウォッシュは、コロンビア北部の特徴が詰まったクロップでボディ感が軽く、マイルドな味わいだね。全体のバランスも良いで、ブレンドの味をまとめるのにぴったりじゃないかな」
鍛:「もう1種類はブルンジ トングウェのウォッシュでどうでしょう。シロップのような口あたりと蜂蜜のような甘味があるので、東ティモールとコロンビアと混ぜることで甘味に奥行きが生まれそうです」
藤:「図らずも、生産エリアがアジア・南米・アフリカとばらけていいね」
鍛:「焙煎度は、中煎り(ハイロースト)が良いと思います。深煎りではボディ感が重くなってしまうし、浅煎りでは甘味が十分に引き出しきれないかもしれません」
藤:「いいと思う!東ティモールの特徴を生かししつつ、コロンビアでバランス、ブルンジでボディ感と甘味を補いたいので、配合比率は東ティモール5に対して、コロンビア3、ブルンジ2でどうかな」
鍛:「ちょうどいい比率ですね」
検証方法
「軽やかであっさり」というテーマをもとに生豆と焙煎度、配合比率を考えました。さて、イメージ通りの味わいに仕上がったのでしょうか?実際に2つの方法で検証しました。
検証方法(1)
配合比率を調整しやすいように、まずは3種類を別々に抽出しました。カッピングの要領で味わいを確認した後に、3種類の液体を配合しながら味を作っていきました。
鍛:「ねらい通り、軽やかであっさりした味わいになりましたね」
藤:「酸味も苦味も先行し過ぎず、クセもないね。万人受けしそうだけど、若干ボディ感が軽すぎるかな?全体の8割を東ティモールとコロンビアで構成することで、軽やかな味わいにしてみたけれど」
鍛:「味わいがわかりやすい方が良いし、ブルンジでボディ感は補えていると思いますよ」
藤:「確かに、一口目は軽い印象を受けたけれど、飲み終わった後にボディが感じられるね。焙煎度も配合もこれで良さそう」
鍛:「そうですね、朝や休憩時に飲むと気持ちが落ち着く感じがします」
検証方法(2)
事前に3種類の焙煎豆を配合して、ハンドドリップで抽出しました。1つ目の検証方法とはどんな違いがあるのでしょうか。
藤:「1つ目の検証方法よりも、甘味をしっかりと感じるね。甘味の種類が異なるからか、アフターでもその余韻を長く楽しめそう」
鍛:「組み合わせもいいですよね。東ティモールのりんご、コロンビアのブラウンシュガー、ブルンジのシロップで甘味の三重奏になってると思います」
藤:「苦味や酸味が強くないから、和菓子とか繊細な甘味のお菓子と合わせても良さそう」
鍛:「自信をもっておすすめできますね。春に限らず定番ブレンドでも使ってもらいたいですね!」
まとめ
いかがでしたでしょうか?ブレンドづくりのヒントに少しでもなれば嬉しいです。
ぜひ一度お試しください。
今回、ブレンドに使用した豆はこちら
【JAS認証】東ティモール マイクロロット レヌマタ村
特徴は口の中にひろがる明るい酸味と甘いフレーバー。ジューシーな印象にも仕上がります。
【JAS認証】コロンビア シエラネバダ La Miel ウォッシュ
穏やかな酸質とソフトな口当たり。そしてアーモンドやチョコレートのようなまったりとした甘いフレーバーが特徴です。
ブルンジ トングウェ ウォッシングステーション ウォッシュ
アフリカ産コーヒーが持つミルキーなボディ感やティーライクなフレーバー。加えて、蜂蜜のような優しい甘さがどこか素朴な印象をもたらします。