ミャンマー

Myanmar

農村部の若者に、誇りある仕事を

近年、著しい勢いで経済発展が進むミャンマー。山奥の僻地の村でも、どんどん道路整備が進んでいっています。
私たちがミャンマーのコーヒー産地に入るようになったきっかけは、あるNGOの方から相談を受けたこと。経済発展に伴い、若者が都市に集中し、どんどん農村部から離れていっているとのことでした。
都市部や外国へ出ていくことは決して悪いことではありません、ただ私たちは、誇りある仕事を農村部に残って続けるという選択肢もあっていいのではないか、コーヒーが、そのひとつの選択肢やきっかけになりえるのではないか、と考えています。

「ミャンマーをコーヒーベルトに」

実際にミャンマーのシャン州、ユアンガンに行ってみると、村の家々の庭で、多様な果樹などの木々の下でコーヒーを育てている農家さんたちがたくさんいました。
その小規模農家さんたちから真っ赤に熟したコーヒーチェリーを買って、精製場で徹底的に品質管理を行なっているのが、私たちのパートナーであるジーニアスコーヒー。
代表は社会起業家として知られ、援助ではなくビジネスとして持続させていくことが重要として、サステナブルなコーヒー事業を、そして「ミャンマーをコーヒーベルトに(※)」という目標を掲げています。
※コーヒーベルトとは、コーヒーノキを栽培している地域が集中している、赤道を中心とした南回帰線と北回帰線の間の地域のこと。ミャンマーもこの地域に属しているが、認識されていないことが多い。

サステナブルなコーヒーを

ジーニアスコーヒーは、様々な精製方法を試し、品質向上のための努力を惜しみません。コーヒーの精製過程で出る廃水の浄化システムを導入するなど、環境面にも配慮しています。
また、農家さんと長期契約を結ばず、その都度、価格を提示して農家さんが売るかどうかを選ぶ側になってもらうというスタイルで、農家さんとの信頼関係を築いています

Farmers’ Pride Project

今、アメリカでミャンマーのコーヒーは大きな注目を浴びており、日本でも有名コーヒーチェーン店が使用しはじめています。
そんななか、私たちとジーニアスコーヒーは、新たなミャンマーコーヒーの可能性を模索し、挑戦をはじめました。
意欲的な農家さんたちに、栽培だけでなくその後の精製まで自分たちでしてもらう「Farmers’ Pride Project」です。
初年度は品質面のリスクも高いですが、農家さんごとに全く違う味わいになる面白さから、一緒に取り組んでくれるロースターさんたちも現れてきています。
今後もみんなで一緒に、農家さんの顔がみえるコーヒー作りに取り組んでいきます。

ミャンマーの庭先コーヒー

口当たりのいい甘みと、冷めても続くリンゴのような風味が特徴です。産地のユアンガンでは、農家さんが自宅の庭でいろいろな作物とともにコーヒーを育てています。小規模な農家さんが多いですが、クオリティは非常に高く、さらに現地パートナーであるジーニアスコーヒーさんとともに品質向上のための改善を重ねています。