こんにちは!
海ノ向こうコーヒー、産地担当の安田です。
最近はもちろん産地にはいけず、在宅勤務なので外にでることもなく、ずっとお家にこもっています。
しばらくは、週末になってもどこにも行けないし、やることないなー。
と、ただひたすらにゴロゴロしていましたが、おかれた状況をどう楽しむかは自分次第。
最近は、おうち時間を思いっきり楽しんでみています。
パンを焼いてみたり、魚をさばいてみたり、コーヒーをフライパンで焙煎してみたり。
皆さんはどのようにお過ごしでしょうか。
今回は、僕たち海ノ向こうコーヒーが関わる各コーヒー産地の生産者さんたちが、コロナ禍でどのように過ごされているのか。
お届けしたいと思います。
中国雲南省。収穫が遅れた分、真っ赤なコーヒーチェリーが収穫できた?
まずは、中国。
他産地よりもいち早く影響がでていたのが中国の産地でした。
僕は2月頭に、新しくオープンした加工場のチェックにいこうと予定していたのですが、
「今きても、誰にも会えないよ…。」と言われて、断念しました。
例年は大盛り上がりの春節の時期にも、どこのお店もしまっていて、町には誰も歩いていないような状況だったそうです。
3月末ごろから少し落ち着きだして、徐々に収穫も再開。
「またせてごめん。でもいつもより、おいしいコーヒーができると思うよ!」
と言って送られてきたのがこちらの写真。
ワインのような赤紫色に完熟したコーヒーチェリーが並びます。
どうやら、頻繁に収穫にいけなかったことが、完熟した実を収穫できることに繋がったのだそうです。
と、言うのも。
コーヒーチェリーは、農家さんにとっては大事な収入源。早く収入を得るためにたくさん収穫しようとすると、完熟のほうが美味しいとわかってはいても、どうしても、少しは未熟な豆も混ざってしてしまうことがあるのだそうです。
今年はしばらく農園にいけない日が続いたおかげで、木の上でゆっくり完熟したチェリーばかりを収穫できました。甘くてコクのある、美味しいコーヒーができそうです。
「雲南の桃源郷コーヒー」は、この雲南省の「南嶺」という山からとれたコーヒーを使用しています。
上の写真のように真っ赤なチェリーを、あえて収穫後に一晩寝かせて発酵を促すことで、熟成されたプーアル茶のような、完熟の桃の果実酒のような独特の風味をひきだしています。
ラオス。いつもと変わらず季節はめぐる。
次は、ラオスの様子です。
4月の頭から1ヶ月間ロックダウンしていました。
4月は1年で一番暑いシーズン。例年なら新年のお祭りにあわせて、みんなが外にでて水をかけあう「水かけ祭り」が盛大にひらかれますが、今年はおあずけだったそうです…。
それでも季節は巡り、もうすぐ雨季がやってきます。
雨季前にコーヒーの苗を植えないと、次の苗植えはまた一年待たなきゃいけません。
ラオスの僕らの現地パートナー、「サフロンコーヒー」の代表のトッドさんは、農家さんたちのために種からコーヒーの苗を作って準備していました。せっかくだから、ちゃんと村まで届けたい。
でも会社はおやすみ。スタッフさんにも、自宅待機をお願いしています。
そこで今年はご自身とご家族だけで、少しずつ村に苗を配って回っているそうです。
こちらは確か、2年前の写真。
雨季に村まで苗を運んで行くのはとても大変です。
例えば、一番昔から一緒にコーヒーづくりに取り組んでいるロンラン村へは、
ルアンパバーンの街中から1時間半、国道を走っている間は問題ないのですが、最後は急な坂と未舗装のでこぼこ道。
やっとこさ村まで苗を運んだとしても、そこから農園までは、途中からは車もバイクもはいれず、歩いて運ぶしかありません。
2年前、僕らも一緒に苗を運ぶのをお手伝いしました。
それはもう大変でした…水分を含んだ土ってすごく重い。しかも苗を傷つけないように慎重に、足場の悪い道無き道を歩いて運びます。なんとかみんなで力をあわせて、17haの土地に苗を植えました。
今ではぐんぐん育ってくれて、来年には何本かの木から、収穫もできるかもしれません。
こんな時代でも、いつもと変わらず季節はめぐります。
コーヒーの収穫は終わり、雨季はやってくる。
5月の頭にロックダウンも解除されたので、例年よりは少し遅れていますがラオスからも、今年も継続して輸入できるように進めています。
ロンラン村のコーヒー「ラオスの森コーヒー」は、現在品切れで大変ご迷惑をおかけしております。
いまお届けしているのは、「ラオスのティピカコーヒー」、ラオスの南部、ボラベン高原で代々守り続けてきた希少な品種のコーヒーです。
このご時世、変化が多く、気疲れの絶えないことかと思いますが。
時折、変わらないものにも想いを馳せながら、おいしいコーヒーを飲んでゆっくりとした時間をお楽しみいただけたらうれしいです。
ではまた。
時々、産地の様子をお届けさせてもらいますね。